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zoom RSS マイクロストリップライン バンドパスフィルタの実験 その4

<<   作成日時 : 2015/02/22 13:57   >>

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今日は、前回の同軸ケーブルの直接結合型バンドパスフィルターです。とりあえず、127MHz中心にバンド幅が10MHz以下の特性を手持ち部品で作ります。外観は、汚いですが。
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回路図で見ると
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フィルタの仕様は、中心周波数127MHz、挿入損失3dB以下、-3dB帯域幅10MHz以下
設計前に、簡易計算をして、負荷Q15前後、結合コンデンサ2pFで、共振器と、結合インダクタンスを決めました。結果として
同軸ケーブルは1.5DQEVを195mm、インダクタは、0.25μHを狙って、0.5mmのエナメル線を、5mmのドリルに10回巻いて。と至ってお気楽な設計です。同軸ケーブルは、127MHzで短縮率を66%と見ると、195mmで、約62.7nH位になります。この時の共振するコンデンサは、25pFなのですが、結合インダクタンスの影響で、3.5PFを追加します。
ここらへんの設計は、LCフィルタの設計&製作を参考にしています。インダクタンスの計算は、共振同軸の電気長を求めて、その角度の正接「TAN」でインピーダンスの変化を計算して、角周波数におけるインダクタンスに変換します。
計算するのは、Excelなので、苦労はしません。結果をSPICEで確認します。
峡帯域の特性は
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0.5dBのリップルを許容して、Q=13.5(BW:9.4MHz)となりました。
測定結果は、Q=15.5(BW:8.2MHz)、挿入損失、2.7dBとなりました。
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広帯域で見ると、最初にシミュレーションでは
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次に測定結果は(結構良く再現出来ています)
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さらに広げると
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500MHz以上には、奇数倍を中心とするスプリアスと、インダクタの自己共振が見えます。
まあまあ、設計通りの結果でした。以外に使えそうです。
さて、直接結合のバンドパスフィルタ(Direct Coupled Resonator Bandpass Filter)の設計や、マイクロストリップラインのフィルタ設計段階で、共振器(Resonator)をわざわざ短縮してインダクティブにして使っているのでしょうか?
理由は2つあります。

1つ目、共振器の寸法精度が、基板のばらつきに依存するので、特性を出すのに調整が必須になります。ソレノイドコイル・インダクタのQを上げるのは難しいのですが、分布定数回路では、材質による損失で、無負荷Qが結構高く計算できます。ただし、共振器の長さを調整するのは大変です。どうせ調整するのであれば、最初からQを高く維持できるトリマコンデンサで調整するのが得策だからです。
秋月のトリマコンデンサ(赤:20pF)は、200MHz以下なら、Q=100が期待出来るので、今回は、127MHzを選びました。昔のギガトリマが使えればもっと楽なのですが。

2つ目は、直接結合フィルタでは、Qを高くしようとすると、結合係数がとても小さくなります。コンデンサ結合にすると、0.1pFとかそれ以下の結合容量になります。同調用のコンデンサが無いと、共振器の結合部分とGND間の浮遊容量で、損失が急激に増加します。そこで、結合容量の10倍以上のコンデンサを入れて、損失を防いでいます。
今回は、2pFの結合容量による損失が10%位ありますが、初期の損失3dBを満足する範囲になりました。
もう少し峡帯域にすることもできますが、調整がクリチカルなのと、温度変化による影響があるので、5MHz以下のバンド幅にするには注意が必要です。

フィルタの設計は、計算とシミュレーションだけでは、再現性が悪いところが面白いと思います。

UHF用の可変容量ダイオードを使うと、可変バンドパスフィルターも実現できます。

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