同軸ケーブルの速度係数(短縮率) 測定結果の謎 2018正月編集

2018年1月3日編集
長期間が経過しました。誰からもツッコミが無いので、このまま放置しようと思いましたが・・

同軸ケーブルの速度係数を、共振周波数の測定で決定するのは、無理があります。
同軸ケーブルの誘電体を含めた損失の影響で、共振周波数が低く観測されます。
従いまして、速度係数も低くなるのです。

共振器として使うのであれば、ここで示した結果が有用だと思います。

遅延時間が必要な場合は、TDR法のように、反射波の観測によって長さを決めるのが確実です。


2014/09/01
土日に、同軸ケーブルを使った簡易フィルターの実験をしていました。ところが、計算された寸法で作成しても、中心周波数が狙い通りに定まりません。今まで、原因は同軸ケーブルの「ばらつき」だと思っていました。(低い周波数でしか使っていなかった為です。)
同軸ケーブルに限らず、誘電体を使った伝送線路では、光速に比べて、速度係数が小さくなる事は常識でした。また、1GHz以下の周波数では、エポキシ樹脂やポリエチレン(発泡も)比誘電率は殆ど変わらないと思っていました。

情報源は、三菱化学の以下の資料です。(図7の比誘電率の周波数特性)
www.m-kagaku.co.jp/products/business/corp/cmd/operation/details/plastics_16.pdf

そこで、同軸ケーブルの速度係数を測定してみました。今までは、常識(と思っていた)の範疇で、仕様書の値を使ってきました。
今回の測定方法は、1/4λ終端オープンのケーブルを、測定治具に取り付けて、ノッチ周波数を測定します。
測定結果は:矢崎の3C2V(75Ω、速度係数66%)
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DXアンテナ S-5C-FB(75Ω、速度係数80%)
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フジクラ 3D2V(50Ω、速度係数66%)さすがに良く出来ています。
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同軸ケーブルが長い場合は、仕様と測定データがほぼ一致します。
ケーブルが短くなり、共振周波数が上昇すると、見かけの速度係数(短縮率)が低く観測されます。

結論から言うと、共振による減衰特性を利用する場合は、同軸ケーブルによる損失を考慮する必要があります。
アンテナのような、同調長さを利用する場合は、長い同軸ケーブルで測定した速度係数を使うか、仕様書の速度係数を信用するかのどちらかになります。

短い同軸ケーブルで測定した、速度係数(短縮率)は、小さめに出る事に注意が必要です。

ただし、フィルターに使う場合は、使う周波数とインピーダンスで測定しないと、期待した特性が出ません。

汎用の測定治具は:FR4の基板をカッターで削った物です。永く使っているので、基板が反って、パターンが剥がれそうです。
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高周波はなかなか楽しいお工作です。夏休みの宿題は終りましたか?

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