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zoom RSS RTL-SDR R820T ドングルのクロックを調整する

<<   作成日時 : 2014/04/06 12:56   >>

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RTL2832U+R820TのUSBドングルを、ソフトウェアラジオ(SDR#)で使っています。
安いUSBドングルを買ってくると、周波数が合わない事が多いようです。(以下は、660円のドングル)

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この理由は、水晶の製造上の指定負荷容量と、発振回路の実負荷容量が異なる為です。私の買ったR820T搭載ドングルは、およそ+55ppm前後ずれているようです。
水晶は、28.8MHzなので、1.6kHz前後高い周波数で発振しています。

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R820Tの仕様書を見ると、発振回路は、CMOSインバータを使った、コルピッツ回路です。
8ピンが入力、9ピンが出力です。
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発振周波数が高くなっているで、実装されている、帰還用のコンデンサの容量が不足しています。
試しに、入力側の水晶の端子とGNDとの間に、トリマコンデンサを接続して様子を見ます。
例えば、航空管制の126MHzのAMを、SDR#で聞いてみます。
トリマの容量が最小で、7kHz程度の誤差です。
トリマコンデンサを回して、周波数を合わせます。ここで、トリマコンデンサを取り外ずして容量計で測定すると、23.4pFでした。

コルピッツ発振回路の帰還用コンデンサは、2個が直列に分割されています。分割比で、発振用増幅器のゲインが変わります。
現在の日本のメーカーの普通の安い水晶は、16pFのCL(負荷容量)で製造されています。
最近の通信用の水晶は、12pFの負荷容量のようです。(水晶の小型化と消費電力の削減が目的です。)
安いUSBドングルは、元の設計データを丸コピーして製造されたのでしょう。
ただし、安価な部品を使用した為に、負荷容量の値がミスマッチなのだと思われます。

2014年7月12日追記 実装されていた水晶は、負荷容量が、20pFでした。設計が16pFだったので、4pF不足していました。

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試しに、9ピン側に10pFのコンデンサを追加して、8ピン側のトリマコンデンサを調整すると
6.3pFで周波数が合いました。直列としてみると、3.865pFになります。
なんと、予想通り、負荷容量が4pF違うことになります。

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この結果から、+50ppm位ずれている場合には、水晶の両端に、7から8pFのコンデンサを追加すれば
だいたい周波数が一致すると思われます。

あるいは、基板に実装されている、チップコンデンサを削除して、27pF程度の温度補償(CP0)を2個
実装すれば、良いのではと思います。

手持ちの都合で、10pF(9ピン)と7pF(8ピン)にしました。(計算では、4.12pF)

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さらに、精度を追求するならば、8ピン側のコンデンサをトリマで可変できるようにすると良いでしょう。

TCXOに変更するのも一案です。

完成した状態です。(温度上昇の影響は改善しませんが)かなり良い感じです。

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コメント(12件)

内 容 ニックネーム/日時
はじめまして、ゆうちゃんのパパと申します。
TT@北海道さんのご紹介でお邪魔しました。
検証記事すばらしいですね、いろいろと参考にさせていただきたいと思います。
さて、お尋ねしたいことがございます。
水晶振動子のコンデンサーのことですが、(自分測定器がないため計測出来ないので・・・)チューナーに標準搭載の帰還用コンデンサーの容量は、いくつになるのでしょうか?各25pFになるのでしょうか?フラットパッケージの水晶振動子でセラミック封印タイプを入手していますが、不可容量が合わず難儀しています。金属封印よりも温度変化に強いかな?と思っております。よろしくお願い致します。
ゆうちゃんのパパ
2014/04/16 08:42
ゆうちゃんのパパさま

生まれて初めてのコメントを頂いてドキドキです。
水晶発振回路は、単純で多く利用されていますが正しく理解して使っていないことも多いようです。
ご質問を、R820Tを搭載したチューナーに限定して考えてみます。

ズバリ、基板に実装されているのは、22pFが2個だと思います。自信はありません。

水晶を、注文する場合には、負荷容量を指定しますが、量産する場合は、振動子のメーカーに、基板を渡して、マッチングをしてもらい、コンデンサの定数を決めます。

ゆうちゃんのパパさまがお持ちの水晶のデータシートから、負荷容量を確認して発振周波数を解っている放送で公正してみてください。表示された周波数より高い場合は容量不足です。不足している容量は計算で概略が解るのですが、詳しい内容は、エプソンデバイス等のテクニカル資料を、ググってみてください。
キーワードは、水晶、発振周波数、マッチング、だと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。



TOSHI
2014/04/21 08:23
ゆうちゃんのパパさま

追記します。負荷容量と発振周波数偏差は計算で求められると書きました。計算が面倒な場合には、多摩デバイスの簡単な技術資料の中に、負荷容量と発振周波数偏差の実測値が掲載されています。
25MHzの水晶振動子の場合、CL12pFと16pFの場合の周波数偏差は、約47ppmになります。
実際に、対象とする基板に、水晶を実装して発振させた場合に、高い周波数で発振してしまい、その偏差が、50ppm程度であった場合には、負荷容量が、約4pF不足していることになります。
ただし、私の持っている、ドングルは、購入した時期によって、偏差が少ない個体もありました。
従って、コンデンサの値も特定できませんし、水晶の仕様も特定できないので、特定の場合のみに実験結果が一致します。結果は全ての個体のばらつきを吸収できるとは限りません。
趣味で周波数を校正するのであれば、トリマコンデンサにするのが得策です。もし、領布されるのであれば、実装されているコンデンサを削除して、新たに適切なコンデンサを2個交換するのが良いと思います。

ちなみに、負荷容量が大きい方が、周波数の変動範囲が小さく安定に動作する傾向があります。
また、大きな水晶片の方がQが高く、安定して発振します。小型パッケージの水晶振動子は、メーカーの技術力によって特性が決まりますので、注意が必要です。
何故なら、小型の表面実装の製品は、省電力の製品が多く、負荷容量が小さい製品が多くなっています。
この場合、発振回路も、駆動電力を抑える必要があり、回路変更が必要になる場合があります。
最近の小型パッケージのCLは、7pF以下の物もあります。このような水晶を実装すると、表記の周波数より低い周波数で発振します。例えば、−100ppm位の周波数(28.8MHzに対して、-2.9kHz)になると思います。
TOSHI
2014/04/21 12:33
ゆうちゃんのパパさま

さらに追記します。
台湾や中国の水晶振動子メーカーに聞いたところでは、このような用途のHCー49USパッケージの28MHz前後の負荷容量は、20pFが標準で、16pFは順標準のようです。
従いまして、実装されているコンデンサは、27pFが正しいのかもしれません。

この状態で、負荷容量が20pFの水晶を採用すると、ほぼ同じ結果になります。

次に、表面実装の発振子の場合、日本や台湾では、負荷容量が7pFが標準ですが、携帯電話用の安定度が要求される用途では、10pFで製造されているようです。
ただし、中国では、まだ16pFから20pFが主流のようです。台湾や日本といっても、生産国は、中国ですが・・・

お手持ちの水晶発振子のデータシートがあれば、良く読んでください。

私の実験の対象となった水晶は、Q-crystal社のマーキングがありました。偏差の少ない個体は、マーキングが無いので、メーカーは不明です。
TOSHI
2014/04/22 14:25
TOSHIさん

こんばんは、ブログへのコメントありがとうございます。
さて、自分も気になってチューナー基板のチップコンを取り外してLCRメーターで簡易的に測定してみました。結果は27pFでした。
そこで、手持ちのフラットパッケージ型の水晶振動子付加容量10pFに22pF+12pFを搭載してみました。合計34pFで1/2にすると17pFとなり丁度10pFの差が出ました。実際に受信すると2PPMの偏差で受信出来ましたので理論は合っていると思われます。
自分のブログにも書きましたが、別バージョンの基板に搭載されているコンデンサは、26pFでした。これでは日本製の水晶振動子を載せても周波数が合いませんよね・・・

以上によりまして、謎が解けました。ありがとうございました。現在フラット型の水晶振動子の温度変化に対するドリフトの検証を行う予定です。セラミック封止のため金属封止よりも熱の影響が少ないかなぁと考えています。ただ、改造には、チップコンの交換と言う難易度の高い作業が待っていますが、TCXOの交換の様にパターンカットやレジスト剥がしなどのリワークが不要なので、改造のハードルが下がるかもしれませんね!

今後検討して行きます。
いといろとありがとうございました。感謝申し上げます。


ゆうちゃんのパパ
2014/04/23 22:41
ゆうちゃんのパパさま

アジアの一部から物を購入するのは、難しいですね。
ついに、電源基板屋さんもチームに参加しているようですね。

情報が少しでもお役に立てば幸いです。

私は、少しトラブルがあるほうが、趣味として楽しいと思うタイプなので、このような亜種も買ってみたい。
今後ともよろしくお願いいたします。
TOSHI
2014/04/25 08:16
TOSHIさん
諸々、ありがとうございます。
さて、『電源基板屋さんもチームに参加している』とは?
どのようなことでしょうか?すみません教えてください・・・
よろしくお願いします。
ゆうちゃんのパパ
2014/04/26 09:20
基板の写真を拝見しました。
基板にマーキングが追加されています。また、基板のパターンの間隔が拡げてあります。さらに、ランド部分が大きめにパターン化されています。
基板ベンダには、得手があります。デジタル信号を主に扱うベンダの他に、RF専門の基板屋さん、電源用の2層基板を作っている基板屋さんに大別されます。
電源基板は、安全規格を要求される為に、必ず、基板にマーキングを入れる癖があります。今回の基板は、元のがーバーデータを、電源基板屋さんが自分の工場のプロセス標準に合わせて作画して製造された基板だと思われます。電源基板であれば、メーカー番号も一緒に記載されるので、誰が製造したのかが判ります(登録されています)。
今回の基板は、クリアランスが大きいので、浮遊容量が不足した為に、日本製のCL=16pFで製造された水晶発振子でも、周波数が規定値まで下がらなかったようです。
水晶の負荷容量は、大き方が、外乱による周波数変動が少なくなります。ただし、負荷容量を増やすと、発振の余裕度が下がり、温度の変化で、発振が停止してしまう事があります。
発振回路は、簡単なようで、奥が深く、エンジニアの経験に左右される分野です。最近は、水晶振動子に、測温用サーミスタや、温度検出用の水晶を追加した、発振子も増えています。このような負荷回路により、発振電力の低減や、周波数安定度、発振自体の安定性を同時に満足できるようになってきました。
ちょっと脱線しました。アルコールが沢山入って、言葉に変調がかかっています。ごめんなさい
TOSHI
2014/04/27 21:33
今、読み返して、タイポがや変換ミスが沢山ありました。ごめんなさい。
TOSHI
2014/04/27 21:38
TOSHIさん

こんばんは、お世話になります。
ちょっと気になったことがございます。
49/USの製造メーカーに再確認したところ国内製なのですが、16pFだそうです。計算値違ってきますよね?
となると、基本的にオリジナルの水晶振動子は、周波数が元々狂っていると言うことになります。つまり品質が劣悪と言う結果になりますよね・・・また謎が増えてしまいました。
ゆうちゃんのパパ
2014/04/30 20:11
ゆうちゃんのパパさま
日本の水晶メーカは、20年以上前から、16pFが事実上の標準だと思います。R820Tのデータシートも、16pFを前提として回路例が記載されています。
所が、海外の大手水晶メーカ、例えば、台湾クリスタルの28MHz台の水晶は、通信用として周波数精度と安定性が必要なので、負荷容量を20pFを標準としています。
水晶振動子は、国際規格もあり、かなり標準化された部品です。
但し、使いこなすためには、評価とマッチングが必要な純粋なアナログ回路です。付ければ狙い道理に動けば良いのですが、実際には難しいようです。
趣味としては、面白いドングルなのですが、商品化する場合には、まだやるべき事が多い物のようです。
答えになっていないかも知れませんが
よろしくお願いいたします。
TOSHI
2014/04/30 22:17
今、酔払いです。そこで、笑い話を一つ。記憶の中なので間違っていたらごめんなさい・・
昔、有名なワークステーションがありました。ネットワーク機能が当然付いていました。昔のLANは、ハブで拡張する時代でした。
このワークステーションは、同じメーカー同士ではLANで通信できるのですが、他社のLANとはつながりませんでした。使っている部品は全て同じで、回路も同じでした。違っていたのは、基板のパターン設計を独自に行っただけでした。
クロックの発振周波数精度が異なっていたために、ほかのメーカーのLANと繋がらなかったのでした。
おしまい。
TOSHI
2014/04/30 22:56

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